少し前から耳にするようになった、「格差婚」という言葉。これは、学歴や収入、家柄などのスペックに差がある人同士の結婚のことです。とくに、奥さんの収入や学歴のほうが圧倒的に高かったりする場合のことを指すケースが多いです。ここではそんな格差婚のメリットやデメリット、幸せな格差婚をするのに必要な心構えを紹介します。
目次
格差婚にあるメリット
馴染みの薄い結婚スタイルである格差婚。とくに日本人は、「スペック・学歴・収入が妻>夫」というパターンの結婚をイメージをなかなかイメージできないのかもしれません。しかしそんな格差婚には、他の結婚スタイルにはないメリットがあります。
仕事に打ち込みやすい環境になる
好きな仕事に打ち込んで、バリバリ稼ぐ女性。そんな女性にとって、仕事の楽しさや忙しさを夫に理解してもらえないのはかなりの苦痛です。女性の年収が上の格差婚であれば、仕事に打ち込むことへの理解が得られやすいのが魅力。「頑張る妻を僕が支えてあげたい!」と考える男性もいるようです。
夫側にとっていい刺激になる
妻が仕事を頑張っていると、夫が「自分も頑張ろう!」と奮起するきっかけになるようです。ただ劣等感を抱くのではなく、仕事のモチベーションとしてプラスに変換できる男性であれば、格差婚をしても幸せになれそうですね。
女性の家事負担が少なくなる
一般の共働きの家庭だと、女性のほうが仕事も家事もこなしている…なんてパターンがまだまだ多いもよう。格差婚であれば、夫から仕事への理解が得られて女性の家事負担が少なくなります。
全く違う価値観や視点に気付ける
収入や学歴、業種が違うと、視点や価値観に大きな違いが生まれます。その違いが原因で衝突したり、気まずくなったりすることはあるもの。しかし、それをプラスに受け止められれば◎。「こういう考え方もあるんだ」「こういう視点で見ればいいんだ」という気づきにつながり、結果的に夫婦の絆も深まります。大切なのは、自分の価値観や考えが全てだと思わないことです。
格差婚ならではのデメリットも
当然、格差婚にはデメリットもいくつかあります。社会的になじみの薄い格差婚を成功させるためには、以下で紹介するデメリットをあらかじめ把握しておくことが大切です。
妊娠や出産時の世帯収入が不安定になる
妊娠や出産といったライフイベントは、とてもおめでたいもの。しかし女性が大黒柱を務めている格差婚夫婦の場合、妊娠出産時に世帯収入が減ってしまうことが予想されます。母体への負担も懸念されるので、産休や育休から復帰しても以前のような働き方ができるようになるのはしばらく先になるでしょう。減った世帯収入をどうカバーするかが、重要なポイントです。
家族の理解が得られない
2人のスペックの差があまりに大きすぎるのは要注意。「本当に彼と結婚していいのか」「きちんとやっていけるのか」と、両家からなかなか受け入れてもらえないことも十分に予想できます。女性の社会進出が進んできたとはいえ、世間はまだまだ「夫>妻」という価値観を持っているもの。お互いの家族へ挨拶しに行く際は、具体的な将来設計を話したうえで誠意をアピールすることが大切です。
金銭感覚が合わない
高収入の人が当たり前だと思っていることが、そうでない人からするとかなりの贅沢に見えることがあります。こうした金銭感覚の違いは、ちょっとした買い物や休日の過ごし方で如実に表れるもの。金銭感覚が違うと、お互いの満足するラインに大きな隔たりが生まれます。そこを曖昧にしたまま放置すると、少しずつ不満が溜まっていく原因になるので要注意です。
上下関係が生まれやすくなる
これは、従来の玉の輿婚にもいえることです。本来、夫婦は平等なもの。お互いを支え合うパートナーであるはずです。しかし夫婦のスペックに大きな差があると上下関係が生まれやすくなり、健全な夫婦の形から遠のいてしまう可能性があるのです。大黒柱をしているほうが「私(僕)のほうが稼いでるから」と高圧的に振舞ったり、収入の少ないほうが必要以上に卑屈になったりするのはよろしくありません。
お互いのコミュニティに差を感じる
夫婦になると、お互いの友人へパートナーを紹介する機会が増えるもの。そのとき、話が合わなかったり集まる場所のグレードが合わないとお互い気まずい思いをします。前向きな人であればいいのですが、周囲の目が気になったり劣等感が強かったりする人は大きなストレスを感じてしまいます。
幸せな格差婚にするための処方箋
格差婚には、従来の結婚にはないメリット・デメリットがあります。そこで幸せな格差婚をするためのコツを、いくつかピックアップしてみました。
ポジティブに考えて周囲の目を気にしない
残念ながら、格差婚に対していいイメージを持っていない人たちは一定数います。しかし、そこで周囲の目を気にして萎縮してしまうのはNG!物事をポジティブに捉えるようにして、「一緒に幸せになる!」という気概を新たにすることが大切です。
お互いの格差を真っ向から受け入れる
大前提として、お互いに格差があることを真っ向から受け入れることが大切です。男性と女性、夫と妻という固定観念を一度捨てて、相手を一個人としてみましょう。固定観念にとらわれたままだと、せっかくの相手のいいところを見落として幸せな結婚が遠ざかってしまいます。
お互いの「普通」のレベルのすり合わせをする
結婚前に、できるだけお互いの「普通」レベルのすり合わせをしておきましょう。旅行やレジャーにはどれぐらいの費用をかけるか、食費はどれぐらいかけるか、家賃はどれぐらいの金額が妥当かなどの点を話し合っておくことが大切です。お互いの普通レベルがズレていると、少しずつ不満がたまって結婚生活がギクシャクしてしまいます。
相手の交友関係に口を挟まない
夫婦間の収入に差があるということは、お互いの交友関係にも違いがあるということ。当然、高収入な人であればあるほどお付き合いにかけるお金も高額になります。こればかりは、2人の話し合いだけで解消することは難しいもの。お互いの交友関係には出来る限り目をつむって、必要以上に口出しすることを避けましょう。
生活費の分担は慎重に
収入に格差があると、生活費の分担も簡単に決められません。元々の金銭感覚に差があるので、まずはその金銭感覚のズレを確認することが大切です。多く稼いでいるほうが「これぐらいは払っておいて」と思っていても、相手にとっては思わぬ大きな負担になりえます。そうならないためにも、一度お互いの収入を可視化して合計し、両者に負担が偏らないような分担率を考えることが大切です。
仕事に対するお互いの価値観を受け入れる
「仕事命!」という人もいれば、「プライベートも大切にしたい」という人もいます。特にバリバリ稼いでいる人は、仕事人間であるケースが多いもの。ここで大切なのは、お互いの仕事に対する価値観を尊重することです。「もっと仕事に対して前向きになればいいのに」「そんなに仕事ばっかりして何が楽しいの?」という考えを、お互いに押し付けないようにしましょう。
まとめ
格差婚には、格差婚ならではのメリット・デメリットがあるもの。しかし、最終的に幸せになれるかどうかは2人次第です。「~だから幸せになれない」という気持ちがあれば、掴めるはずの幸せも掴めません。固定観念にとらわれすぎず、2人にぴったりな結婚の形を探してみてくださいね。