新しい結婚の形「別居婚」のメリット・デメリット

入籍した夫婦でありながら、別々の家で暮らす別居婚。通い婚や週末婚と同じく、今までにない結婚の形です。

結婚の形が多様化してきている昨今ですが、別居婚はまだまだ新鮮なイメージがありますよね。今回は「別居婚」の魅力や別居婚が向いている人の特徴、注意しておきたいポイントをまとめてみました。

別居婚のメリット

別居婚とは、お互いが別々の家で暮らす夫婦や結婚の形です。入籍しているので法律上では夫婦ですが、住居や日常生活を共にすることはありません。別居婚と一言で言っても、そのライフスタイルはさまざまです。「同じマンションの別の部屋を借りる」という人もいれば、「離れた場所で別々に住み、定期的に食事やお茶をする」というカップルもいるようです。

これまでの結婚観を覆す別居婚ですが、そこにはたくさんのメリットがあるのです。

自由な時間を保てる

従来の結婚はパートナーといつも一緒にいられる反面、1人の自由な時間が激減するもの。人によっては、それが息苦しく感じてしまうこともあります。別居婚は基本的に別々の住居で過ごすので、ベタベタしすぎる関係性が苦手な方でも苦になりません。

無理にライフスタイルを変える必要がない

同居すると、お互いの生活習慣の違いから喧嘩になったりモヤモヤを抱えたりしがち。なかには「相手の生活音が気になって休めない！」と悩む人も少なくないはずです。別居婚ではその心配もなく、各々が自分のペースで生活できるのが魅力です。

相手の嫌なところが目につかない

四六時中一緒にいると、どうしても相手の嫌なところが目についてしまうものです。上手く話し合えればいいのですが、時には折り合いがつけられずこじれてしまうことだってあるはず。別居婚ではその心配もなく、お互いが心地よく生活できます。

ケンカをしても冷静でいられる

同じ家で生活していると、夫婦喧嘩をした後に関係がギクシャクしたり、同じ空間にいるのが気まずくなったりすることもあります。別居婚ではお互いが一人の時間を確保できるので、冷静になれる期間を作りやすいのが魅力。気持ちが整理しやすく、結果的に夫婦の絆が強くなることもあります。

別居婚のデメリット

従来の結婚にはない自由度が魅力の別居婚。しかし、そんな別居婚もいいことばかりではありません。別居婚のデメリットをまとめてみました。

生活費の負担は減らない

家計を共にできる従来の結婚とは違い、別居婚では家計も別々です。家賃や光熱費などの生活費は、これまでと変わらず各々で負担する必要があります。一定の経済力は必須だと考えておきましょう。「別居婚を選んだら、どんな出費が増えてどんなお金が必要になるのか、今までの家計と比べて何が変わるのか」という点もしっかり把握しておくことが大切です。

寂しい

一人暮らしと変わらないのが別居婚。食事や家事を1人で済ませなくてはならず、寂しさが募ってしまうこともあります。体調を崩したときも、パートナーが常にそばにいてくれるわけではありません。寂しがり屋を自覚している人には、別居婚はハードルが高いかもしれませんね。

浮気の心配がある

別居婚は、パートナーが浮気していても気づきにくいというデメリットがあります。相手の生活パターンの変化が掴みにくく、実際にパートナーの浮気に気付かないまま十数年過ごしたという実例も。「既婚者としての肩書だけ欲しいから、浮気するのも自由」というなら話は別ですが、お互いの秘密を見過ごせないならば浮気についてきちんと話し合っておきましょう。

別居婚を選ぶカップルの胸の内

実際に別居婚を選んだカップルは、どんな理由で別居婚に至ったのでしょうか。ネットで見かけたカップルの声をいくつか紹介します。

同居にこだわってない

「夫婦は同居するもの、という前提は古い。お互いが別居でも構わないなら別居婚でもいい夫婦になれると思う」という意見を見かけました。結婚の形が多様化してきた昨今、「夫婦=同居していなければならない」という前提を疑問に感じる方もいるようですね。

相手に甘えすぎてしまうから

男性に多かったのがこの意見。「一緒にいると家事も雑用も奥さんに任せきりで、ついつい甘えてしまった。話し合った結果、一時的な別居で自立して、いい夫になろうと考えた」と語る声が見つかりました。奥さんや彼女に丸投げしていた苦労を、あえて別居婚という形で実践してみるというストイックな男性は一定数いるようです。

仕事に集中したい

「お互いのことは好きだし信頼しているけど、仕事にも集中したい」という理由で別居婚を選ぶカップルも。現在は女性の社会進出も進んできて、「男性は仕事、女性は家庭」というモデルは通用しなくなっています。別居婚は、そんな変化するカップルのニーズにぴったりな結婚の形なのかもしれませんね。

お互いが冷静になる時間を作りたい

なかには、冷却期間を置く目的で別居婚へ踏み切ったという体験談もありました。お互いを傷つけたくないからこそ、別居婚へ切り替えるという大人の判断。「上手くいかなくなって別居って、離婚寸前じゃないの？」とネガティブな見方をしてしまう人もいるかもしれません。しかし、そう決めつけるのは早計です。別居婚による冷却期間を設けることで、「お互いの良いところを再認識できるようになった」というポジティブな変化があったカップルもいましたよ！

メリハリをつけたい

ずっと顔を突き合わせていると、いい意味でも悪い意味でも「慣れ」が発生するもの。その結果、相手にときめくことが減ったり、相手の嫌なところばかりが目についたりします。別居婚を選んだカップルからは、「別居してメリハリをつけたほうが、ずっとラブラブでいられる」「相手のいいところを改めて見つけられて、前よりも関係が良くなった」という声があがっていましたよ。