これで『緊張しない人』の仲間入り!緊張しいから脱するコツは?

大勢の人がいる前で、ハキハキと話す人を見て「自分も堂々とした性格だったらな」と思う社会人も多いはず。しかし、理想とは裏腹に「なめらかに言葉がでてこずに噛んでしまう」「考えていたことが飛んでしまう」「緊張しすぎて何を話したか覚えていない」「話の方向性がアチコチに飛んでしまい支離滅裂になる」「聞いている人の反応が気になりすぎて無駄に長くなってしまう」といったような困った事態に陥ってしまう方も多いでしょう。大事な場面でも緊張しない人になるにはどうしたらいいのか、緊張しいの人にとっては大きな課題です。このページでは、緊張しがちな人の考え方・緊張しない人の考え方・緊張をやわらげるコツを紹介しています。自分に合う方法を見つけて、堂々とした自分を目指していきましょう。

大前提として『緊張しい』は悪じゃない!

緊張するシチュエーションといえば、商談やプレゼンなど大事な場面がほとんど。失敗したくない場面だからこそ、失敗しやすい「緊張」は忌避の対象になりがちです。

しかし、本来「緊張」とは人が持って生まれた防衛本能の一種。「たくさんの人の前に出る」といった不慣れな状況に立たされると、緊張感を管理するノルアドレナリンが分泌される仕組みになっています。ノルアドレナリンの分泌が活性化すると、不安や恐怖で心臓がバクバクするようになるのです。つまり、人は自分に視線が多く集まると緊張するようにできているため、緊張しやすい自分を過剰に責める必要はありません。緊張しない人を目指すのは、自信をつけるために大切な行動ですが、今の自分が「悪い状態でない」と認識しておくのも大切です。

緊張しやすい人の思考パターン

緊張しやすい人、いわゆるあがり症の人が陥りがちな思考についてまとめてみました。当てはまる項目を探して、緊張する原因を探っていきましょう。

完璧にこなそうと思ってしまう

「完璧にしなきゃいけない」と自身へプレッシャーを与えがちな点も緊張しいの特徴の一つ。プレゼン・商談・面接など、特に成功が重視される場面だと、挨拶から受け答え・所作など、全部の工程で100点を目指そうとしてしまいます。

良い結果を残そうと頑張るのは素敵なことです。しかし、自分への合格点を高く設定しすぎると、「失敗してはいけない」のハードルも合わせて高く設定されてしまうでしょう。そのため、緊張感がより高まってしまい、逆に失敗を招く要因になっているのです。

場の雰囲気にのまれがち

緊張するシチュエーションといえば、「大勢の前に立って発表」「取引先へのプレゼン」など、自分に注目が集まる場面。人前に立つ・大勢の人に注目されるなどの場面に立たされると、場の雰囲気に飲み込まれやすくなり、緊張も倍に。同僚や友人同士での対話は問題ないにもかかわらず、いざプレゼンの場で力を発揮できないのは、その場の雰囲気に飲み込まれているからでしょう。

その場にいる相手について考えてみましょう。例えば、取引先の相手は「敵」ではないですよね? 未来のビジネスパートナーだとすると「仲間」とは言い換えられないでしょうか。仲間と話す場では、かしこまる必要はありません。あなたの言葉で、情熱や誠意を伝えることに注力すれば、自然と緊張から解き放たれることでしょう。

過去の失敗経験がトラウマに

「プレゼン中に噛んでしまい、恥ずかしい思いをした」「『声が聞き取りにくくて分かりにくい』と指摘を受けた」「話す内容が飛んでしまった」など、発表での失敗がトラウマになっているケースもあります。失敗した事実だけでも恥ずかしいのに、会場の沈黙がつらくなったり・周りに迷惑をかけてしまったりすると、さらに苦しいですよね。そんな過去の苦い経験が原因で、「次こそは相手に迷惑をかけたくない」と自分に負担をかけてしまうのです。

失敗した後の想像をしすぎている

緊張しやすい人は、自分に自信がない傾向あり。そのため、失敗して場の雰囲気が凍る場面や話の内容が飛んでしまう自分の姿を、クリアに想像できてしまいます。ハッキリと悪い方向にイメージできてしまうので、周りが励ましても「どうせ自分なんて」となりがちです。人は考えこみすぎると、意図せず「想像通りの結果通りになろう」と仕向けてしまいます。つまり、失敗時の想像のしすぎは、自分で自分の失敗を招く要因になるのです。

準備が足りていない

必要以上に緊張をする原因に、準備の足りなさがあります。例えば、社内の会議で自分のプレゼンを行うとします。「上司からどんな質問がくるか」「会社の予算を考えているか」「資料は仕上がっているか」「プレゼンの練習はしたか」などの準備が万全であれば、あとは当日を待つだけ、という心構えでいられるでしょう。しかし、練習が足りない・下調べが足りないなど、準備が足りなければ上手くいく要素は減ってしまいます。勝算が少ないと当然、不安に駆られるので、緊張してしまいます。

プレゼンであれば事前練習は、通してやっておきましょう。また、プレゼン中に資料に誤字脱字を見つけてしまうと、気になってしまい予定どおりのプレゼンができなくなるものです。必ず資料の隅々までチェックしましょう。

緊張しているのは自分だけと思ってしまう

自分と他人を比べてしまい、己を過小評価してしまうのも特徴の一つ。同じ発表の場に立ったとき、周囲の人に対して「あの人は完璧にこなせるから良いな」と思ってしまいます。大体の人は、緊張を表に出さないように努力しているものです。緊張しやすい人は、自分を低く見積り他人を必要以上に高く評価するため、相手を「元々できる人」だと感じてしまいます。相手を低く見るよりは良いかもしれませんが、高く見積もりすぎると自分にも相手にもプレッシャーを与えてしまいます。相手も自分も同じ立場だと考えることが大事かもしれませんね。

緊張しない人はどんな思考?緊張しやすい人との違い!

大事な場面でも、緊張した素振りを見せない人っていますよね。そんな人達は、どんな思考で、その場をこなしているのでしょうか。緊張しない人が大切にしている考え方を二つ紹介します。

失敗や間違いを引きずらない

緊張しないタイプは、「いま失敗したら、次で直そう」と考える傾向にあります。緊張しやすい人との考え方の違いは、自分が「成功」だと思えるラインの付け方。緊張しやすい人は目指すラインがかなり高めの分、「失敗してはいけない」と自分に大きなプレッシャーをかけてしまいますが、緊張しないタイプは、「自分が一番伝えたいポイントをわかってくれればOK」ぐらいのスタンスです。そのため、目的が達成できれば途中経過のミスは大きな損失に感じません。

他人からの評価を恐れない

緊張しない人は「自分が思っているよりも他人は気づいていない」事実に気づいています。もちろん、ミスをすれば『あの場面はこうしてたら良かったな』と、自分の行動に反省・改善はするものの、相手からのアクションを引きずったりはしません。自分は自分・他人は他人の線引きがしっかりしており、大きなプレッシャーを感じにくいのも特徴です。

緊張しないための練習をしている

自信が足りないと緊張しやすくなるのですが、逆を言えば、緊張しない人は自身にかかるプレッシャーを減らすため、プレゼンの練習や資料の練り直しを何度も行うのです。「ベストを尽くした」と言い切れるからこそ、失敗しても次のステージに活かす材料だと考えられます。また、不安材料を取り除くと、態度も堂々とするもの。凛とした立ち振る舞いは、周囲に緊張感を覚えさせないどころか、高評価されやすくなります。緊張しない人は、相応の準備をしているのです。

100点を目指さない

緊張しやすい人とは対照的に、緊張しない人は「100点満点を目指さない」と考えています。プレゼンに慣れている人ほど、完璧にこなすのは難しいことを知っているので、その中で自分が一番成し遂げたいことは何かを冷静に考えているのです。目指そうとする目標が高ければ高いほど、成功の可能性は低くなり、プレッシャーに感じてしまいます。場慣れしていないことで緊張してしまう人は「まずは、全員に聞こえる声量で話すことを目標にしよう」など、自分への合格ラインを下げると少し心が楽になるでしょう。

相手ベースの思考になっている

緊張しやすい人は「自分が失敗したら会場がしらけてしまう」「次回も上手くいかなくなる」など、自分ペースで思考しがち。しかし、緊張しない人は、「この話を聞いた人は、どんな疑問を抱くだろうか」「もっとゆっくり話したら相手も聞こえやすいだろうな」など、相手ベースで考えています。

視点を発表者である自分ではなく、発表を聞いてくれる相手側に切り替えると、自然に相手の気持ちを重んじるようになり、発表の場も相手を気づかった場にできるのです。進行がスムーズになれば、自分の自信にもなりますし、相手からの評価にも繋がります。プラスの連鎖が起きていき、どんどん緊張しない人になっていくのです。

緊張をやわらげる6つのテクニック

緊張するのが当たり前だとはいえ、緊張する人・しない人の二択を選べるのなら、大半は後者を選ぶでしょう。ここでは、緊張感をやわらげる6つのテクニックを紹介します。

あえて「緊張している」と伝える

発表慣れしていないなかで、緊張を隠そうとするとさらに自分に負荷がかかってしまいます。なので、思い切って「大勢の人の前で話し慣れていないため、緊張しています」と伝えるのも有効な手段です。最初から打ち明けることで、「慣れていないなら聞き取りづらい部分もあるかもしれない」と聞く方も注意してくれるかもしれません。また、万が一、発表の最中に噛んだり、話が途切れても「緊張している」を思い出して、待つ余裕をつくってくれるでしょう。緊張感を隠そうとすればするほど、相手に伝わるものです。相手も変に気を使ってしまうため、思い切って緊張を伝える方が相手も気持ちがやわらぎます。

「大きな声で話す」を目指す

どんなに発表内容を仕上げていても声が小さいと「内容に自信がないのかな?」や「緊張しているのかも」と思われてしまいます。伝えたい内容も入ってこないので、プレゼンの評価が低い・指摘を多くもらってしまうという結果になる可能性も。苦い結果に終わってしまうと「次も同じようになるかも」と不安の種になります。不安が次の失敗を生み…といった悪循環になりかねないのです。まずは「大きな声で発表する」を心がけてみましょう。

ゆっくり話す

登壇や面接などを早く終わらせたくて、つい早口になりがちですがそれはNG。いつも通りのペースで話すよりも、ゆっくり話すのがベストです。相手が聞き取りやすいのはもちろん、ゆっくりした話し方は、自分の気持ちを落ち着かせる効果があります。さらに、スピードを抑えて話すと、自分の考えをまとめる時間がとれるのでおすすめ。しかし、自分の話し方が速いのか遅いのかは、客観的に判断しづらいポイントです。その場合は、ボイスレコーダーで自分の声を録音してみると、どのくらいペースを落とした方がいいか対策しやすくなるでしょう。

本番前に練習する

発表の場で緊張するのは、「場慣れしていない」以外にも、準備不足が挙げられます。発表時、自分が想定していた通りになるとは限りません。想定外の質問をされたり、イレギュラーが起きたとき、自分が適切な対応を取れるか。そういった不安も緊張する要素の一つです。緊張しないためには、資料の準備はもちろん、本番を想定したシミュレーションを何度も行い、不安要素を減らしておくのが大切です。

要点だけ絞りだして話す

一言一句カンペ作成&暗記するより、発表内容の要点のみをまとめる方法がおすすめ。細かなカンペをつくるとシミュレーションしやすいかもしれません。ただし、カンペを暗記することが目的になり、本当に届けたい内容が相手に伝わらない可能性があります。また、必ずしもカンペ通りに進められるとも限りません。カンペに頼りきると、イレギュラーが発生した場合、臨機応変に動けなくなる可能性があります。要点だけを絞って、そこに繋げる話し方をすると、有意義な発表がしやすくなります。

笑顔をつくる

笑顔は会話の緊張をほぐす効果があります。まずは、形だけの笑顔でOK。本心からの笑顔を目指す必要はありません。自身へのプラスな効果以外にも、相手からの印象も良くなるので、「笑顔を崩さず発表をする」をスタートラインにしても良さそうです。ただ、緊張しやすい人は、すぐに自然な笑顔をキープするのは難しいもの。なので、最初は、上の歯を6本ほど見えるような形にすると自然な笑顔に見せられます。

自分に合った方法で『緊張しない人』を目指そう

緊張しやすい人は、失敗した未来をリアルに想像できてしまいます。そのため、恐怖感が人一倍強くなってしまうのです。ですが、緊張しやすいこと事態を恥じる必要はありません。「悪い未来を考えてしまう」は見方を変えれば、“先々まで思考できる力があるということ”です。高い思考力を、「上手くいく未来といったポジティブなイメージ」や「大事な場面で困らないために今すべきこと」のために使うこともできるはず。

自分の落ち着かせ方は人によって異なります。上記で紹介した、緊張しないための思考・実践法を活用して、自分に合った方法で「緊張しない人」を目指しましょう。

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