「空気が読めない」「協調性がない」と周りから何度も指摘され、悩んでいる人は少なくありません。
ネットや本から対策を読んでもいまいちピンとこず、「もう一生ひとりでいいや」と恋人との出会いや周りとの人間関係すらあきらめてしまう場合も。
そもそも「協調性」とは一体なんなのでしょうか?こうした問題を改善するには根本から知ることが大切。問題を知り、理解して、協調性を高める具体的な方法を学んでいきましょう。
目次
そもそも協調性とは?
勘違いされやすいのですが、協調性は単純に相手へ譲歩し同調するという意味ではありません。
性格や立場、意見が違う人同士が、お互いの意見を合わせ、協力して問題を解決しようとすることを協調性といいます。
わかりやすい例を挙げれば、会社の同僚の多くが残業している時、自分一人だけ帰るのはまずいと考え、周りに合わせて自分も残業する…といった行動は単なる「同調」。「協調性」とは異なります。
協調性とは、問題の解決のため相手と協力すること。この例でいえば、明らかにたくさんの仕事を抱えている同僚に対し、事前に自分ができる範囲を手伝ったり、アドバイスをしたりすることが「協調」といえるわけです。
「協調性がない」と相手から言われたからといって、自分を無理やり抑制し、相手の言い分や意見を全部受け入れようとする人もいます。しかし、こういった行動や考えは自分を追い詰め、不満やストレスを抱える原因に。
本来の協調性は、相手の心情を配慮しつつ協力して物事を解決する“ポジティブ”な行動です。決して自分を殺して相手を立てるような“ネガティブ”な行動ではないことを念頭に置きましょう
協調性がないと思われてしまう原因は?
「周囲への思いやりがない」「とにかく頑固」「場の空気を読まない」といった内容が協調性のない人の特徴としてよく挙げられます。
しかし、なぜ周囲に協調性がないと思われるのか、その原因を放置したまま対策をするのは危険です。それは無理やり自分を押さえつける「同調」につながる恐れがあるからです。
安易な同調で心の負担を増やさないためにも、原因についてよく知っておきましょう。
一人ひとりの「パーソナリティ」を知る
協調性のなさはある意味で個性。いってみれば本人の性格がそもそもの原因です。
性格は遺伝的な要素のほか、親や周囲の人との関わりといった環境によって形成されていくのです。
性格が原因で対人関係に悪影響を与える症状を専門用語で「パーソナリティ障害」といいますが、こうした要素はなにも重篤な障害を抱えている人だけに限りません。
例えば、パーソナリティ障害の一つである「回避性パーソナリティ障害」の特徴は、プレッシャーを感じる物事から身を引いてしまうこと。しかし、プレッシャーから逃げたいという欲求や考えは誰でも少なからず共通しているはずです。
結婚や仕事の昇進などの話に二の足を踏み、つい結論を先延ばしにするクセがある…といった人は単なる「傾向」であり、「障害」とはいえません。
障害と診断されるのは社会生活を送るのに明らかな問題が見られる場合のみ。「結婚にプレッシャーを感じるあまり相手と別れてしまう」、「仕事の昇進が嫌だから会社を辞職する」といった極端な行動や、それによる強い精神的負担が見られる場合、医師から“障害”だと診断されやすくなります。
パーソナリティ障害の特徴と似通った部分があったとしても、必ずしも精神疾患だと決めつけることはできません。その点を踏まえた上で、協調性がないと思われやすい人の「傾向」についてご説明します。
協調性がないと思われやすいパーソナリティ「傾向」
- 自己愛性傾向…人に感謝することが少なく、思っていた事と違う事態になると、つい相手のせいにしてしまう性格
- スキゾイド傾向…自分の世界を最も大切にしており、人と関わらず一人でいることを好む性格
- 演技性傾向…人の注目を集めることにこだわり、目立つために嘘をついたりオーバーなふるまいをしたりする性格
- 強迫性傾向…自分にも他人にも厳しく、ほんの小さなことでもルールに反するのは許せない性格
- 失調性傾向…感性や直感が鋭く、周りのことよりも自分のアイディアを優先しがちな性格
一般的に上記のような傾向がある人は、「物事を白黒はっきりつけたがる」・「傷つきやすく、些細な言動で相手を憎む」・「強い劣等感があり、時にそれを隠すため無意識に自信を装う」・「自分が抱く感情を相手も抱いていると思い込む」といった、子どもっぽい特徴があるとされています。
誰しもこうした要素を持っていますが、傾向が偏ると対人関係に影響を与え、「協調性に欠ける」と思われてしまうことも。
「でも性格だから変えようがないし…」と思いつめてしまう人もいるかもしれません。しかし、人の性格は決して不変のものとは限りません。
普段の行動や心がけ次第で、少しずつ偏った傾向を和らげていくこともできるのです。
協調性を高める3ヵ条
1.積極的に相手とコミュニケーションを取る
「相手の立場になって協力すること」が協調性を高める方法。相手を知るには、積極的にコミュニケーションを取る必要があります。
例えば、自分から相手に挨拶をすること。声のトーンから相手の調子が良いか、何かに悩んでいないか、といった精神状態を判断できます。
挨拶をして声のトーンが低かったり、イライラしていたりすれば、質問形式で声掛けをしましょう。「何か困っていますか?」「疲れていますか?」といった質問により、相手にストレスを与えず問題点を教えてもらえるでしょう。
また、去り際に「困ったことがあればいつでも遠慮なくいってください」と一言添えるのも大切です。こうしたコミュニケーションを取り続ければ、相手の気持ちを推し量れる人だと思われ、協調性があると評価されやすくなります。
2.常に相手へ感謝の気持ちを伝える
協調性がないと思われやすい人に多く共通するのが、相手へ「ありがとう」をいわないこと。周囲の人は常に感謝されたくて親切をしているわけではありませんが、「ありがとう」の一言がないだけで思いやりのない人だと思われ、協調性がないと思われやすくなります。
相手へ感謝の気持ちを持つコツは、「もしこの人がいなかったら?」と考えること。例え小さなトラブルでも、その人がいなければ困ってしまうケースも多く見つかるはず。いなかった場合のリスクを考えてみれば、その人への感謝の心を自然に身に付けられるでしょう。
3.どこまで協力するべきかの線引きを決める
協調性を高めるには相手への配慮や感謝は不可欠。しかしやりすぎると自分への負担が大きくなり、「協調」から「同調」に変わってしまうリスクがあります。
そこで大切なのが、相手に配慮をする線引きをあらかじめ決めておくこと。「ここまでなら手伝うけど、これ以上は無理」という線引きを決めておけば、自分を犠牲にする「同調」は避けられるはずです。
無理なく人との関係性を築いていこう
日常での言動を少しずつ変えていくことで、周りの評価も徐々に変わり、「協調性がない」という汚名を返上できるはず。
まずは職場や友人など、身近な人間関係から改善していきましょう。
自分に自信を持てれば、出会いを求める行動へのファイトも自然と湧いてくるものです。しかし、婚活パーティーや出会い系アプリのように、相手と1対1で話すのはさすがにプレッシャーを感じるかもしれません。
そういった場合は、街コンのような大勢の人が参加するイベントのほうが負担は少ないかもしれません。無理に気負わず、気軽に参加ができる場所で出会いを求めましょう
読ませていただきました、
キチンと整理されていて分かりやすかったです、私はこれ迄協調性の果実は諦め自分と意見の合う人数人としか付き合ってきませんでしたが疑問も湧き出しました。
良いお話どうもありがとうございました😊。