DV(ドメスティックバイオレンス)という言葉が身近になったのは、いつごろからでしょうか。男性から女性への暴力というイメージだったのが、最近では逆のパターンも多々報告されています。
厚生労働省の配偶者暴力相談支援センターで集計したDV相談件数は、平成14年度(2002年4月~2003年3月)では35,943件。平成30年度(2018年4月~2019年3月)では114,481件にまで増加。これは昔に比べて相談しやすくなったという要因もありますが、「これはDVだったんだ」と気づいた人が増えたからとも言えるでしょう。
今回はシビアなテーマを掘り下げていきたいと思います。
目次
パートナーの気になる言動
こんな言動をされたら…あたなたはどう感じますか。気になる言動をリストアップしました。
束縛がきつい
いわゆる「独占欲」が強い人ですね。自分の感情を抑えようと努力している人もいるでしょうが、結果的にパートナーを束縛して心理的に管理してしまいます。他人との付き合いに事細かく口を出したり、携帯のGPS機能で所在を調べたり。「好きだから、心配だから」と言われて嬉しいのは最初だけです。「いい加減信用して」と言ってもやめてくれないパートナーは、DV要素を持っていると言えるでしょう。
当たり前のように要求する
「俺は働いているんだから家事はお前がやってくれ」と、共働きの妻に言い放つ男性がいまだにいるのに驚きます。少しでも稼ぎが上の方がえらいという考えは常に人の上に立ちたい願望の現れで、マウンティングの一種と言えます。
ほかにも、やってもらうのが当たり前と考えて、相手の状況に配慮できない言動、よく聞きませんか。お母さんが高熱で寝込んでいるのに学校から帰ってきた子どもが「お母さん、今日の晩御飯なに?」と聞く以上の無神経さです。あれは子どもだから許せますが、大人がやるのはアウトです。
店員さんに高圧的な態度をとる
これは支配的かどうかが一目でわかるパターンです。マウンティングの一種で、他者をおとしめて自分の優位性を保つ行為なのですが、他者から見ると全然優位性が保たれていないことに気づいていません。
もしも店員さんから不適切な接客を受けたことに抗議しているなら、自分の立場を回復させるための対抗手段。
店員さんが平身低頭で接してくるように仕向けて、「お父さん(お母さん)はえらいんだぞ」というメッセージを発信する家族に育つと、子どもは「大人は高圧的な態度をとるのが普通だ」と受け取ります。
車の運転が乱暴
運転が乱暴だったり、ぐちぐち文句を言いながら運転している人は要注意です。
自動車やオートバイ、自転車などは、自分でコントロールするため「地」が出やすいシチュエーション。そして自動車ならさらに密室空間にいるので、まるで自分の部屋にいるかのようにガードが外れます。地が出やすい空間で乱暴な運転や暴言が多発するということは、あきらかにDVの要素をもっているとみるべきでしょう。
たまたま虫の居所が悪かったなら良いのですが、それが日常的だと違います。パッシングや追い越しに腹を立てて追いかけるなんてもってのほか。君子危うきに近寄らずです。
他人からの注意に感情的に返してくる
他人からの注意に反抗的な態度をとるのは、注意=自分の地位が下がるという感覚にとらわれるからです。
明らかに自分より地位が上の人からの注意なら、「ありがたいな」「さすがだな」という気持ちで受け取りやすいです。しかし同等もしくは下とみている人からの注意は、普通の人でも一瞬ムカっとくることがあるでしょう。それはごく自然なことです。
問題は感情的に返すかどうかにあります。瞬間的に感情が爆発するのは抑えが効かない状態の表れと言えます。
そのほかの言動
気になるほどでもないけれど、こんな兆候があるなら要観察です。
- 言葉足らず、気持ちを伝えるのが下手
子どもがなかなかわかってもらえないときに大泣きしたり暴れたりするように、伝える努力をせず行動に移しがちです。「わかってもらえないならいいよ」とコミュニケーションを諦める人なら、そもそも付き合いには発展しません。 - なかなか謝らない、認めない
相手に譲歩する姿勢がないのでケンカに発展しやすいです。心理的に常にマウンティング傾向だと言えるでしょう。 - 性交渉を頻繁に求めてくる
パートナーを身体的に独占する行為を頻繁に行うことで、自分がコントロールできる相手だと認識して安心する心理です。 - 借りた金を返さない
長く返さない状態が続くと他者のものを自由にできると勘違いが始まります。「あのお金いつ返す?」とときどきチェックを入れて反応を見ましょう。
すぐにDVに結びつかない言動にも、何かしらのメッセージが込められています。いつも一緒にいるから日常化して気づかないかもしれません。友人同士で話せる機会があれば、自分の受け取り方をチェックする意味で話題にしてみましょう。
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これが当たり前だと思っている(原体験・生育環境)
DV家庭で育ったというなら、もはや日常的な光景かもしれません。
子どもは自力で生きていくことができないので、どんなにひどい環境でも「我慢する」ことで居場所を確保しようとします。友達の家が平和的で、暴力なんてひとかけらもない状況を見ても我慢します。うらやましくても自力がないので取りに行けないんです。
そして、大好きなお父さんお母さんだから、仲良くなってくれないかな、優しくしてくれないかなと期待と絶望をくりかえしながら成長します。
悲しいことに大人になってもその状態の人がいます。すでに自力があるので、穏やかな状況を手に入れられるはずです。しかし「避ける」ことで生きることを実践してきたので「逃げる」という選択肢がありません。そこから逃げたら大好きなお父さんお母さんと離れてしまうから、離れられないのです。
これらは無意識の中で起こっている出来事で、表面的には自立している人でも心の中ではずっととらわれたままということがあります。
優しいときもある(典型的飴と鞭)
「どんなに怒りっぽくてもそれは店員に対してだけ、運転中にあおられたときだけ、私の前では優しいから大丈夫。」と思えるのは、何の被害も受けていないときの話。
たとえば突然暴力的な言動を向けられて、瞬時に優しい顔に戻られたら、あなたはきっと混乱するでしょう。混乱して何もできないでいると、相手は「暴力的な言動をしても何もされない、言われない」と判断して、エスカレートする可能性があります。怒られたら謝ればいいと考えて、攻撃することを良しとしてしまう人もいるのです。あなたが離れていかないようさっきまでの暴言が嘘だったかのように優しくなるのも、このタイプの特徴です。
耐える自分が素敵(悲劇のヒロイン)
暴力をふるうパートナーをかばい続けて「この人には私がいないとだめなの」なんてセリフが言えるのは、昔々のドラマだけで十分です。
そんなのありえないと感じる人は多いはずですが、実は自己陶酔だけではなく他者からの賞賛が加わると、いつの間にかこのワナに陥っています。耐え忍ぶことで他人から「頑張ってるんだね、えらいね」と言われると、ついつい「私って健気!」と我慢することにOKを出してしまいます。
まわりの友人には、いつまでも耐え続けるあなたに「いい加減目を覚ませ」と注意する人もいるかもしれません。するとパートナーのことが好きで別れたくない人は、忠告してくれた友人を切り捨てます。そして新しい友人関係の中で、「彼、最近仕事でトラブっているらしくって」「彼ちょっと体調不良だから、気落ちしてるんだよね」などとサポートする条件をくっつけながら話をします。「こんな状態だから我慢している、私は薄情じゃない」と自分に言い聞かせながら、パートナーのサポートを続けるのです。
家族のため(子どもがいる場合)
パートナーとの間に子どもがいる、連れ子がいるといった場合、生活費の安定のためにパートナーの言動に目をつぶるパターンが多いです。
1人で子育てをするのは大変なこと。多少自己中心的なパートナーでも、一緒に子育てをしてくれなくても、お金さえ入れてくれればいいと言動を許してしまうのは、同情したくなるシチュエーションですが、ここで相手を増長させてはいけません。
抵抗するのをあきらめた
「束縛しないで、あなたも家事を手伝って、店員さんに偉そうな態度をとらないで、車の運転が荒い、注意に逆ギレするな…」今まで何度も言ってきたけれど、結局治らないし、注意するのももう疲れた!!というあなた。
今はDVに発展していなくても、「ゆでガエル」になる危険性があります。ゆでガエルとは、カエルを熱湯に入れると、当然、驚いて飛び出しますが、水の状態から高温にゆっくりゆっくり変化していくと、その変化に気がつかず、最終的に「ゆでガエル」になり危機的状況に陥っている、というたとえ話です。パートナーの言動が徐々にエスカレートして、DVに発展していることに気づかないかもしれません。
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このまま進むとこんな未来が待っているかも
はっきりDVとは言えないけれど、なんだかもやもやしてしまうパートナーの言動。最初の頃は注意もしたけど最近は諦めて流している、という人も多いでしょう。パートナーの気になる言動を放置すると、どんな未来が待っているのか調べてみました。
束縛がきついパートナーはこうなるかも
あなたの自由度が下がっていきます。時間も空間も財産も、です。
常にスケジューリングを管理され、報告が遅いと怒鳴られ、貯金や節約の目的もないのに金銭を管理される等、どんどんエスカレートしていきます。
当たり前のように要求するパートナーはこうなるかも
相手の状況を考慮できない、自分の都合で当たり前のように他人に要求してくるパートナー。それは相手を大切にしたいという思いに欠けている状態と言えます。この関係性が進むと、次に来るのは暴力かもしれません。
自分の思う通りに動かないあなたにあたり散らす、あなたと他人を比較して「なぜできないんだ」と人格否定をする、自分は要求するのにあなたの要求は受け付けてくれない、なんてことになるかもしれません。
店員さんに高圧的な態度をとるパートナーはこうなるかも
他人への高圧的な態度は低い自尊心をカバーするための見栄っ張りな行為です。あなたはこれからもパートナーの自尊心を傷つけないように、言動に注意しながら付き合っていく必要があります。でなければ、今は店員に向いている刃がいつあなたに向くかわからないのですから。
車の運転が乱暴なパートナーはこうなるかも
自分のテリトリーでは強気な人。あなたのことを自分の所有物のように、どんな暴言を吐いても大丈夫な相手と認識するかもしれません。運転しているときだけならまだ良いのですが、2人きりになったときにも同様に乱暴な言動が見られたら要注意。あなたはいつもパートナーの愚痴を聞き、乱暴な態度を見る羽目に…一緒にいるのが辛くなります。
人の注意に感情的に返してくるパートナーはこうなるかも
あなたからの注意だけに反応するなら、低い自尊心をもつパートナーがあなたより強い立場でいたいため。対外的には問題はないかもしれません。しかし他者からの注意にも感情的に返しているなら、あなたのパートナーは協調性が欠けている可能性があります。
社会人としてこの協調性のなさは致命的。いずれ仕事がなくなって、やむなく転職を繰り返し、さらに自信を無くしてあなたに高圧的になってくることも考えられます。
離れられない…実はあなたがDVパートナーを製造しているかも
共依存という言葉を聞いたことはありますか?支配的に関わる人と、それを甘んじて受け入れている人との間に生じる依存関係のことです。どちらが欠けても成り立たないので、互いに相手から離れることはしません。
いくら暴力的な言動をとっても、相手が変わらず側にいてくれるというのはとても得難いシチュエーションです。なので暴力をふるったら反省し、優しくし、時がきたらまた暴力をふるってしまいます。「これでもあなたは側にいてくれるんだね」と陶酔しながら暴言を繰り返すパートナー。必要とされることに喜びを感じて離れられない片われの人。はたから見るととてもいびつな関係ですが、需要と供給が成り立っています。「離れない」という得難い事実がパートナーのDVを助長している要因かもしれません。
もっと自分を大切にしよう
恋愛感情がある間は相手に魅力を感じているため「どんなDVパートナーでも立ち直ってくれると信じたい」「相手が更生すれば私は一人ぼっちにはならない」といった心理が働いてしまいます。親や友人からのアドバイスを受け取らず、ずぶずぶと感情の沼にハマってしまっているので、まずは現状を把握する理性が必要です。
なぜ相手の言動を許してしまうのか、感情の沼にハマってしまうのか。あなたは一人ぼっちにはならないのに、こんな人でもいなくなるのが怖いと感じてしまうのはなぜでしょうか。
パートナーの言動のひどさに目をつぶってでも付き合いたい理由は何でしょう。見た目の良さ?お金?テクニック?
日が経てば見た目は変わるし、お金は無尽蔵ではありません。テクニックはあなたの体に合わなくなることも考えられます。もっと自分を大切にするところから始めませんか。自分をぞんざいに扱うことがなくなれば、パートナーの言動を強く否定することができ、危険から離れることができます。あなたは一人ではありません。
まとめ
あなたが変わることで相手の言動が変わったり、もしかしたら別れることになるかもしれないでしょう。たとえ辛い結果になったとしても、次の出会いを恐れる必要はありません。この経験を糧にし肥やしにすればいいのです。次の出会いに期待しましょう!
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